風来坊

コンピューター・IT



■痛快!コンピューター学/坂村健/集英社文庫 ★★★★

コンピューターの発展史、及びコンピューターの仕組み、構造を一般人向けにわかり易く解説している。



■Python はじめの一歩/西晃生/ナツメ社 ★★★★


Pythonの入門書。Pythonのダウンロードのやり方、IDLE(統合開発環境)の
使い方から、基本的な文法、プログラムの書き方をわかり易く丁寧に解説
してある。当然これ一冊で全てを網羅しているわけではないが、最初の一冊
としては最良の本と言える。何についても言えるが、初めは最も易しいところ
から始めるべきで、初めから本格的な本を読んでも挫折するだけである。



■ Pythonでつくるゲーム開発入門講座/廣瀬 豪 ★★★★


プログラミング言語を学習する上で一番問題となるのが、如何にモチベーションを維持するかであろう。
基本的にログラミング言語の学習は退屈なもので、かなり強い目的意識がないと途中で挫折しやすい。
そこでこうしたゲーム開発は、モチベーションの維持に役立つであろう。モノクロのテキストだけでなく
カラフルなキャラクターが画面上を動くことは、興味を持続させるのに効果がある。
またこの本のいい点として、サンプル・プログラムが載っているのだが、すべてちゃんと動くということである。
この手の本では、サンプル・プログラムがちゃんと動かないことはよくあるので、その点は非常に良い。
たとえゲーム開発に興味がなくても、プログラミング言語の学習の教材として有効ではないだろうか。



■ 虚妄のAI神話/ジャン=ガブリエル・ガナシア ★★★

昨今話題のシンギュラリティに対して批判的な見解を表明した書物。
シンギュラリティとは簡単言うと、コンピュータの能力が人間を上回り、人間がコンピュータに支配されるようになる
ということだ。学者や著名人らがそのことに警鐘を鳴らす声明を出したり、発言したりしている。
この著者は、そうした情勢を批判しているわけである。この本では、コンピュータjの黎明期よりあるAI論争について
その歴史的経緯について詳述している。著者としては議論を精密にしようとしているのだろうが、冗長であり
却って、議論の焦点を曖昧にしてしまっている。また、シンギュラリティに継承鳴らす人々の、論理的根拠の
脆弱性を突いているのだが、揚げ足取りに終始しており、肝心の何故シンギュラリティは起こらないのかという
根拠が明確ではない。
個人的にはシンギュラリティに関しては懐疑的というか否定的である。
少しでもプログラミングの経験があれば、コンピュータが自分で自分のプログラムを改変するなどということが
可能であるとは思えないであろう。基本的にコンピュータはプログラムをされた通りにしか動かない。
自分のプログラムを改変するためには、それ用のプログラムが必要になるだろう。
スペルをちょっと間違えただけで動かない、「,」を「,.」にしただけで動かないといった代物である。
ましてプログラムを改変するとなると、全体のアルゴリズムをどうするかといった、さらない高度な処理が必要となる。
当然それは、人間があらかじめ作っといてあげなくてはならない。
まあ、不可能とは言えないまでも、今世紀中に実現する可能性は低いだろう。
それよりも、AIが支配していることにして、裏で人間(個人または組織)がコンピュータの膨大な処理能力を使って
世界を支配するというシナリオのほうがありそうではある。すでにその兆候は見られる。



■  Pythonプログラミング パーフェクトマスター/金城俊哉/秋和システム ★★★★

Pythonの基礎は一通り学び終えたが、さて次に何をやろうかという人で、でもゲームはちょっとねという場合、
この本はいい選択肢になるだろう。内容としては、会話ボットを作りながら、人工知能というか人口無能について学んでいく。
理論に偏らず、実際のプログラムを作りながら学んでいけるのもいい。最後の章で画像認識やディープラーニングに関しても
軽く触れている。初めの三章はPythonの入門編に充てられているが、この本でPythonほ初歩から学ぶのは、お勧めしない。
先ずは、ちゃんとした入門書で勉強してから、この本に取り組む方がいいだろう。
私が持っているのは、2021年11月20日発行の第3版だが、ミスは次の2か所
1.P252、11行qt_PitynaUI は qt_Pityna、18行qt_PitynaUI.uiは、qt_Pityna.ui
2. P426,ソースコードの3行目にbreak文が足りない
他にも、誤字や誤植等あるかもしれないが、プログラムに関わるものは、上の2点である。
そこに注意すれば、この本のプログラムはすべて正常に動作する。
現在発売されている本では、修正されているかもしれないが、700ページほどの本で、間違いが2か所というのは
かなり優秀な部類ではなかろうか。
人工知能、特に自然言語処理に興味のある人にとっては、良い入門書となるであろう。



■ いちばんやさしいワード&エクセル&パワーポイント超入門/早田絵里・大石賢治/SB Creative★★★☆

  本文に書かれてある通りに、実際にofficeを動かして学んでいくという形式で、初心者でも無理なく、基本操作を覚えられるだろう。
  なんとなく動かせるが、体系的には学んだことがない人にも、うってつけであろう。頭の中が整理されるし、新しいこともいくつか学べるかもしれない。
  版も大きく見やすい。何事もはじめの一歩は、バカバカしいレベルから始めるのが良い。